プロヒビチン(prohibitin)あるいはPHBは、ヒトにおいてPHB遺伝子によってコードされているタンパク質である。Phb遺伝子は、動物や真菌、植物、単細胞真核生物においても記載されている。プロヒビチン類は、酵母のPHB1およびPHB2に対する類似性に基づいて、それぞれType-IプロヒビチンとTyp2-IIプロヒビチンの2つのクラスに分類される。それぞれの生物は、それぞれのタイプのプロヒビチンを少なくとも1コピー有している。

発見

プロヒビチン類は、遍在的に発現している進化的に保存された遺伝子である。BRCA1染色体領域17q21に位置するヒトのプロヒビチン遺伝子は、元々は細胞増殖の負の制御因子でありがん抑制遺伝子であると考えられていた。この抗増殖活性は後に実際のタンパク質ではなくPHB遺伝子の3' UTRによるものであるとされた。ヒトPHBにおける変異は散発性乳がんと関連付けられている。プロヒビチンは3' 非翻訳領域の長さが異なる2つの転写産物として発現している。長い方の転写産物は増殖している組織や細胞において高いレベルで存在しており、このより長い3' 非翻訳領域がトランスに働く調節RNAとして機能することが示唆されている。

機能

プロヒビチン類は以下のような多面的機能を有している。

ミトコンドリアの機能および形態

プロヒビチン類は、ミトコンドリア内膜においてPhb1およびPhb2サブユニットが交互に16-20つながった環状構造をとる。PHB複合体の正確な分子機能は不明であるが、呼吸鎖タンパク質に対すシャペロンあるいは最適なミトコンドリア機能および形態に必要な一般構造骨格としての機能が推測されている。最近、プロヒビチン類は、植物ならびにマウスにおいて、細胞調節の負の調節因子ではなく正の調節因子であることが明らかにされた。

転写調節

ヒトのプロヒビチン類は、核に局在し核内受容体を含む様々な転写因子と直接的あるいは間接的に相互作用することによって転写活性を調節していることが示唆されている。しかしながら、プロヒビチン類の核ターゲッティングおよび転写因子との結合に関しての証拠は、その他の生物(酵母、植物、C. elegans等)においてほとんどなく、これがほ乳類細胞に特異的な機能であることを示している。

相互作用

プロヒビチンは、HDAC1、C-Raf、Retinoblastoma-like protein 2、Retinoblastoma-like protein 1、E2F1、SMARCA2、Rbタンパク質、P53、Annexin A2、SMARCA4と相互作用することが明らかにされている。

脚注

推薦文献


免疫蛍光染色の基礎:第2回 実験計画の策定 YouTube

単独ライブ『ビキチン」打ち上げ! YouTube

mitochondrial prohibitin complex Semantic Scholar

ビオチン

Posted by popaisekine IFBB PRO Joji Sekine ポパイ関根 この間は、休みを利用し新海誠さんが君の名